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私は、以前、大規模な介護老人保健施設に8年間勤めていました。
大きな施設ですと、全体の流れや仕組みみたいなものがありますから、様々な制限があります。例えば、大勢の人数を看なければならないので、排泄やレクリエーションなどの時間は決められていました。どうしても必然的に、画一的になってしまうのです。
ただ、
多くの人が自宅で住めなくなって、施設に入ることにより、その家族は助かっています。だから仕方ないのかな、なんて思ったりもしていました。
そんな一方で、明日にでも療養者のおばあちゃん、おじいちゃんは死んじゃうかもしれない、だからできる限り「今」を大切にして、目の前にいるおばあちゃん、おじいちゃんをいつも笑わせようと心掛けていました。

・・・でも、頭の隅にずっとジレンマを感じながら仕事をしてました。
「主役」は、一体誰なのだろうか、と。
80.90年間生きてきて、その人の生活スタイルやリズム、時間やペースを、制限する必要があるのだろうか。
一人ひとり好きなことや、興味のあることは違うでないか。少なくとも自分がじいちゃんになったら、好きなことをやりながら暮らしたい。と。

このまま仕事をしていれば安定した給料も入るし、休みの日も子どもと遊べる。だけど、このままジレンマを抱えながら仕事をしていれば、5年後10年後に後悔している自分が見えました。だったら、今自分でやろう。小さい子どもがいるけど、一緒に居させちゃえば子どもにとっても、おばあちゃん、おじいちゃんのためにも最高の環境になるんじゃないか。自分も子どもと一緒にいることもできる。そんなふうに考えるようになったのです。
そんな気持ちを香子(妻)に話したら、「応援する」と言ってくれました。そして、香子の家族の暖かい支援もあって独立にいたりました。

最初の頃は、施設を逃げたかな、なんて思いがどっかにありました。でも、自分なりに組織の中で、最善を尽くしたつもりはあります。ただ、大きな組織の中で、思うような流れを作っていくことは、なかなか容易ではありませんでした。

自分でやれば、自分の理想の環境を作れる。利用者さん一人ひとりに深い関わりを持つことも出来る。
例えば、昔は当たり前の生活であった、普通にお年寄りの隣に子どもがいる環境を作れる。また、その人のリズムに合わせて、2・3時間の利用でも良いよと言える。利用者さんやその家族のニーズに合わせて「いしいさん家」を自由に変えていける。そんな場を自分の手で作りたかったのです。

来たい人は、誰でも来てもいいし、
笑ったり泣いたり怒ったりして、「今」を大切に出来る場、それが「いしいさん家」なのです。
だから、利用者さん一人ひとりと必ず深い関わりを持てる自信があります。おばあちゃん、おじいちゃんの「今」の笑顔を、果てしなく追及していきますので、
どうぞよろしくお願いいたします。
アバウトで体育会系の私ですが、
今、好きな事ができて幸せです。ラグビーが出来なくて少し寂しいのですが(笑)。

最後に、今の私があるのも、以前の職場のおかげです。本当にありがとうございました。感謝しています。

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